帯状疱疹

一般皮膚科

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帯状疱疹とは

初感染は水痘（水ぼうそう）として体内に侵入した水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)が体内に潜伏し、過労・ストレス・重症感染症・悪性腫瘍などを誘因として再活性化することでピリピリと刺すような痛みを伴う赤い斑点や水ぶくれが出現します。
60歳代を中心に50～70歳代に多くみられる病気ですが、過労やストレスが引き金となって若い人に発症することも珍しくありません。通常は生涯に１度しか発症しませんが、免疫力が低下している方では再発することもあります。
一般的には身体の左右どちらか一方に神経に沿って帯状にあらわれるのが特徴です。胸から背中にかけてが最も多くみられ、全体の半数以上が上半身に発症します。また、顔面、特に目の周りも発症しやすい部位です。

帯状疱疹の症状

症状

神経に沿って帯状にやや盛り上がった赤い斑点があらわれ、その後、水ぶくれができます。水ぶくれの大きさは粟粒大～小豆大で、ウイルスが原因となる水ぶくれの特徴として中央部にくぼみはみられます。皮膚と神経の両方でウイルスが増殖して炎症が起こっているため、皮膚症状だけでなく強い痛みが生じます。
一般的な合併症として、発熱や頭痛がみられることがあります。また、顔面の帯状疱疹では、角膜炎や結膜炎などを起こすことがあります。そのほかの合併症として、まれに耳鳴りや難聴、顔面神経麻痺などが生じることがあります。これを、ラムゼイ・ハント症候群と呼びます。
通常、皮膚症状が治ると痛みも消えますが、その後もピリピリするような痛みが持続することがあります。これを帯状疱疹後神経痛と言います。これは急性期の炎症によって神経に強い損傷が生じたことによって起こります。
急性期痛は、皮膚や神経の炎症によるものですが、帯状疱疹後神経痛は神経の損傷によるものです。帯状疱疹後神経痛が残った場合は、ペインクリニックなどでの専門的な治療が必要となる場合があります。皮膚症状が重症な場合、夜も眠れないほどの強い痛みがある場合、高齢者(60歳以上)の方、は帯状疱疹後神経痛が残る可能性が高いため、注意が必要です。

帯状疱疹の治療法

抗ヘルペスウイルス薬の内服

治療は抗ヘルペスウイルス薬の内服を中心に行います。
抗ヘルペスウイルス薬はウイルスの増殖を抑えることにより、急性期の皮膚症状や痛みをやわらげ、治るまでの期間を短縮します。さらに、合併症や後遺症を抑えることも期待されます。必要に応じて、消炎鎮痛剤が使われたり、痛みに対して神経ブロックという治療が行われることがあります。
抗ヘルペスウイルス薬の飲み薬は、効果があらわれるまでに2日程度時間がかかります。服用してすぐに効果があらわれないからといって、服用量を増やしたり、途中でやめたりしないで、指示通りに服用してください。
抗ヘルペスウイルス薬は、発症早期に服用を開始するほど、治療効果が期待できます。
帯状疱疹の特徴的な症状を自覚したら、できる限り早くご相談ください。